【私の生き甲斐】

大袈裟じゃなく、間違いなく私の生き甲斐はアンディ・ラウです。興味を持つ事は多いし、やりたい事もありますが、心から楽しみを伴ってできるものはアンディ以外にありません。あなたの趣味は…と聴かれたら間違いなく「アンディ・ラウです」と答えます。こんな調子ですから、家族からはすっかり白い目でみられてしまってますが、それでも好きなものはどうしようもないですしね。私にとって、心から楽しめるのがアンディ・ラウなのです。アンディの声に姿に触れていれば、それだけで幸せを感じるからです。アンディ・ラウという人に巡り会えた事は私の人生において、一番の収穫です。年中アンディに関わっていられないのは残念ですが、アンディ「使用前、使用後」とでも言いましょうか、私の生活にアンディは入ってきたことで、メリハリがついたのは事実です。元気の素です
今、アンディを共にする友人もたくさんできましたが、同じように華仔を知った後の生活がイキイキしたものとなったとおっしゃる方がほとんどです。今まで何かに走るという事があまりなかったので、燃えるという事がよくわかりませんでしたが、これが楽しいのです。何かに走ることは人生のスパイスになりますね。くじけそうな時、悲しい時、どんな時でも自分の元気の源になってくれます。アンディを知ってからの私は、とてもハッピーになりましたし、なかなか公開されない映画を待つ事で忍耐力もかなりついたような(笑)。
    


【探し求めて…】

たぶん香港の芸能人を好きになった方は、かなりの人が香港を訪れていらっしゃると思います。外国とは言っても香港はアジアですし、めちゃくちゃ遠いって感じがしません。好きなスターが活動する香港、やはり行きたい…となってしまいます。おまけになかなか映画も日本では公開されないし、情報も入らないとなると、聖地巡礼となるのも頷けます。私もCD、映画、とアンディを求めて走りました。香港ではCDは古いものでも結構簡単に見つけることができましたが、昔のビデオは結構大変です。香港と言えども、今のようにVCD(ビデオCD)がなかったので、中古のビデオ屋や、なんとなく怪し気な露店のビデオの山をほじくり返すといった方法しか思いつかない私。アンディ程の人気者でも、昔の映画となるとなかなか見つけるのは難しく泣けました。でも露店のオヤジさんが(全く言葉は通じないのですが)一生懸命に探してくれ「あったあった、これはどうだー」と(言っているのだと思うのですか)身ぶり手ぶりでゼスチュアーしてくれて、私はリストと照らし合わせて「これはあるから」とか「それ持ってる」とか言いながら、持っていないビデオを買い求めました。露店のオヤジさんはビデオの山を下からガサガサ〜と崩しては探してくれて、一見は仏頂面なのですが、時折見せる何ともいえない笑顔が、最高にあったかくて「いい人だ〜」と思わせてくれました。見つけたホコリまみれのこ汚いビデオをしっかと胸に抱いていました。しかし、帰国して観てみると中にはタイトルと中味が全く違った内容のものもあったりして、がっくりさせられる事も何度かありました、「ははは、さすが香港だなー」と、笑えるようにもなりました。勿論あのオヤジさんも中味が別だなんて、きっと知らないんだろうと私は信じていますが。
映画に100本近く出ていると、1年間に10本以上も出演していた頃もあり、くっだらなーいと思うような映画も多々、しかし、すっかり身内のような心境になってしまっているせいか「まったく、こんな映画にも出ちゃったのね」と、涙目で笑っている自分。もうどんなヘンな役であっても、香港という街でアンディが泣き、笑い、怒り、物を食べ、時に恋をしたり、と、その全てがいとおしくズリズリと引き摺りこまれていってました。
   


【ファンクラブ】

アンディにはまってからファンクラブの存在をしりました。日本でも芸能人のファンクラブってありますよね。香港にもちゃんとあるんですねー。アンディのファンクラブは、『華仔天地』といい、当然、海外のファンもちゃんと受け入れてました。私がこのファンクラブに入ろうと思ったのは、今程インターネットがさかんでなかったため、情報入手になればと思ったからでした。が、入ってみると、香港ファンクラブの場合、ファンクラブ会員オンリーというファンクラブのイベントが多くあり、ファンクラブの設立記念日とか、アンディのお誕生日のパーティ、キャンプといった、アンディ本人参加のイベントが数多くあったのです。外国人の私にはそうそうイベントに参加できるとは思いませんでしたが、いつか参加できたら楽しいだろうなって。そして、年会費が結構安いので、これは有り難かったです。年に何度か会報が届きましたが、香港のファンクラブなので、すべて中文で、内容はさっぱりでしたが、アンディが何をしていたのかが、時差があるものの知る事は嬉しい事でした。
そして、いざ、香港のイベントに参加してみて、まず思ったのは…、『華仔天地』の会員とアンディとの間にある絆の深さ。香港のスターは誰もが、とてもファンを大切にするという話は聞いていましたが、まさかこれ程とは…って思うくらいです。アンディは『華仔天地』会員に対して、非常にフレンドリーで、開放的でした。スーパースターのお高さなどみじんもなく、皆に歌を披露してくれたり、ある時は友達のように話かけたり、またある時は兄のように諭して(アンディの説教とも…(笑)くれるのです。
『華仔天地』イベント以前にも生のアンディを、映画祭などの舞台挨拶で見てはいましたが、やはり公の席というだけあって、スターとしての営業顔でした。でも、『華仔天地』イベントの、限り無く素に近いアンディを見てしまうと、映画のアンディや歌をうたうスターのオーラ目一杯のアンディとのギャップに、実際戸惑いもあるのですが、アンディという人となりに触れるチャンスとして、『華仔天地』のイベントはとても有意義なものでした。私の場合、何度かイベントに参加しても、生のアンディが間近にっていうだけで、その感激に固まってしまうので、アンディとワイワイ慣れ親しんだ感覚には到底なれない外国人の悲しさがあります。が、それでも、ファンがいかにアンディを大事に大切に思っているのか、そして、アンディ自身、自分を応援してくるファンに対して懸命に答えようとする姿に、私は感動してしまいました。言葉が廣東語なので、まるで判らないのですが、それでもその感触だけは、肌で感じる事はできました。  

【アンディの魅力って何?…歌手編】

「アンディのファンって濃いよね−」って、よく言われるのですが、私自身、自分を見てそう思うようになりました。最初は「そんな事ないよ−」って思っていたのですが、ハマってからの自分を振り返ってみると、香港にアンディ物を買いに行く(生写真の山のオタくビルなんて話を聞いたらやはり行きたくなっちゃいますねー)、ファンクラブのイベントに土日の休みを利用してでも行こうと思う(生のアンディに触れることができるのは魅力です)、香港でのコンサートを何日も聞きに行く(歌手としての活動がある以上、これははずせないですよね)、こんな事は今までの私にはなかった事ですので、やはり濃いのかもしれないなぁ思うようになりました、勿論そこまでしないよ−って方もいらっしゃいますが、私の場合、こんなふうにスタ−に対してなるのはアンディが初めてだったので、自分でもこの変化にはびっくりです。お金と時間があったら、それこそ全てのイベントに参加したいと、思っていたりしますもん。宝くじにでも当たらない限り、無理なことですが…。
それにしても、アンディの何が私をこんなふうにするのだろう…と思います。アンディがハンサムであるというのは、見ての通りですが、見た目だけでファンを繋ぎ止めておけると思うようなスターはそれだけの人ですし、長い命はないはずです。アンディは香港の芸能界で四大天王(アンディの他にジャッキー・チュン、レオン・ライ、アーロン・コック)と呼ばれ、その地位を長期に わたり守り続けています。ファンにとってそれぞれの思いがあるので、一概には言えませんが、改めて自分にとって…と考えてみました。歌手としてデビューしたのは役者の後でしたし、デビュー当時は「それほど上手くなかった」という評価もされていたようです。つまり役者の余興…というくらいの。でも、一発でこの声に堕ちてしまった私にとって、今のアンディは上手いとしか言えないのですが、デビュー当時にそういう評価があったとう事ですので、ここまでなったのはアンディの努力以外のなにものでもないでしょう。で、歌をうたう時に、アンディはすぽっとその歌に入っています。これは演技をする人だからなのかもしれませんが、見事に歌と一体化しているのです。カラオケで自分の歌に酔う人がいますが、あれは本人のみが酔っているだけで、見ていてあまり気持がいいとは言えませんが(笑)、アンディの酔いは、聴く側のための酔いなのです。歌う事を演じるために生まれたアンディと、私には思えます。バラエティなどでどんなにくだらない事をしていても、いざ歌をうたい始めると、今までの笑いの片鱗は跡形も感じる事はありません。その変わり身の見事さ、これがスターだと思わせる瞬間です。
  

【99年香港コンサート入り待ち】

99年8月7日から、香港コロシアムで15場(香港でのコンサートは連続して毎日)行われました。日本からもたくさんのファンが真夏の蒸し返るような香港を目指しました。私は中盤から最終までの8場を見てきました。前回は96年の夏ですから、3年ぶりのコンサートになります。私は中盤から最終日までだったので、コンサートの情報はいろいろ入ってました。初日からの模様を頭であれこれ妄想をふくらませながら、渡港を指折り数えて待っていました。
そして、とうとうその日が…。
ファンとしてはやはり、「入り待ち」(スターの会場入を待つのです)というのを見たいものです。日本はどうかわからないのですが、香港の場合、車でスーっと入ってしまうだではなくて、ファンは待っていればスターに会うチャンスがあるのです。当所、入り待ちをするつもりはなかったのですが、先発隊の情報などもあり「入り待ち」決行。もちろん日本人だけでなく、香港人も韓国人も、律儀に入り待ちしていました。人数はそんなにたいした事はなかったですね(20〜30人前後)。ただ毎日似たような時間ではあるのですが、若干違うので、炎天下のコロシアムの前で待つのは地獄のようでした。それでもアンディに会える、それだけで全ては吹っ飛びます。言葉の通じない私には、気のきいた言葉をかけることなんてできないのですが、「コンサート頑張って、楽しみにしてます」その気持で一杯。アンディはコンサートの最中だというのに自分で車を運転して来た日もあってびっくりでした。アンディはファンを見ると必ず車を降りてから、ファンの方を向いて、手を振ってにこやかに応えてくれました。コンサートのリハーサルもあるし、神経がピリピリしているのだろうけど、さすがスター・アンディです。にこやかに楽屋口に消えていきます。結局、1回で止めとくつもりの入り待ちは最終日まで、続けてしまいました。
  

【99年香港コンサート記.その1】

コンサートの中味については、別に実況を書いてますので、重複してしまう部分が出てきてしまったらすいません。今回のコンサートでは、観客全員にコンサートのメイキングのVCDがプレゼントされました。コンサートに向けてのダンスの練習や、舞台装置などの打ち合わせなどに、長い時間が費やされたいる模様が収められています。コンサートが終わって帰国後、このVCDを見て「アンディ、こんなに努力したんだ」と泣けましたねー。アンディのダンスは今ひとつ…と、巷では言われていましたが、今回アンディの完璧主義は、それを覆しました。今回のコンサートは、96年の前回のコンサートから比べると、香港の経済状態の影響とかもあって、製作費が少なくなっています。確かに舞台装置などが96年の大掛かりな物から見ると、地味になっていました。その分、アンディが昔から望んでいたシンプルなステージで、身近にアンディを感じさせてくれるという暖かいステージ。製作費の削減はあっても、華仔のステージに賭ける熱意はバンバン伝わってきました。いつもアンディがコンサートはファンと一緒に楽しめれば最高!みたいな発言をしてますが、今回はしみじみとそれを感じました。
前回のコンサートの時は、とてもすごいスケールでアンディがとても遠くに感じたのですが、今回のコンサートは同じコロシアムだし、ステージまでの距離も大差ないのに、アンディがとても近くで、おまけに会場にいる観客1人1人にじかに歌ってくれてると錯覚しそうな、そんなステージでした。コンサートのコンセプトが「only you」でしたから、まさにその通り。ステージを見るまでは、コンサートのラインナップをインターネットで知り、「古い曲がなんか多いなー、なんでもっと新しい曲やらないのかなー」と、疑問やら不満やらもチラっとあったのですが、これは大間違いでした。世紀末を迎え、これまでのアンディの軌跡をファンと共に辿るような、ほのぼのとした優しい暖かさに包み込まれているようなコンサートでした。これは私の思い入れが強いせい?…とも思ったのですが、コンサートを体験した友人(すべてアンディ迷ですが)が、口をそろえて同じような感想でしたので、事実そうだったのだと思います。
  

【99年香港コンサート記.その2】

香港のコンサートで一番印象的だったのは何?と聞かれたら…。アンコールのラスト「心只有女尓」もクライマックスにぴったりの感動をもたらしてくれたし、コンサート定番の「謝謝イ尓的愛」も、今回はオープニングで、びっくりするような美しい演出で印象的でしたが、時間が経てばたつ程に鮮明に甦ってくるのは…「冰雨」でした。「冰雨」はアルバム『愛在刻骨銘心時』に収録されている曲です。LDで画像を見ながら聞く事が多い私にとって、この『愛在刻骨銘心時』は、画像的にちょっと好みではなかったせいか、残念ながら頻繁に聞くアルバムではなかったので印象が薄かったのです。今までそう注目してなかった曲が、突然コンサートを境にすごい存在になるって事がありますが(「バケた曲」ってやつ)私には、それが「冰雨」です(96年の前回は「讚石眼涙」でした)。今回のコンサートでは、このあたりはドラマ性たっぷりで、「冰雨」の前の「預謀」からのバラードはアンディの歌唱力を十二分に堪能させてくれる見せ場。生でこの「冰雨」を聞いた時、私は、雷の直撃を受けたような感じで、身動き一つできませんでした。今でもこの曲を聞く度に、あの時のゾクッっというのが甦ってきます。コンサートでは華仔が、捕らわれ檻に閉じ込められている恋人を必死で助けようとしていました。そのなんとか愛する人を助けたいという気持が、アンディの眼の色、指の動き、その顔の表情や手つきのすべての動きに込められ、アンディの全身が物語を歌っているのです。こんな事は私には初めての経験でした。本当にすごい人です。


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